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洪水に関しての法務・労務セミナー

10月25日火曜日午後1時から洪水に関してのジェトロバンコク事務所主催の
法務・労務セミナーが開かれました。
約300名の聴講者がいる中、3時間を越えるセミナーでした。
その中で一番関心が高かった質問をご紹介させていただきます。
質問 
①洪水、冠水が理由の場合、従業員に対する休業補償は0%で良いですか。
②今回の洪水のように、自然災害によって事業継続が困難場合、整理雇用のステップを教えてください。
回答
労働保護法第75条
不可抗力ではなく、通常どおり事業の運営をできなくさせるほどの打撃的な結果を使用者の事業の運営に対して
もたらす重大な何らかの原因で、使用者が一時的に全部または一部の事業を休止しなければならない必要性が
存在する場合、使用者が労働者に労働させることができなかった期間を通じ、使用者が事業を休止する以前に
労働者が受け取っていた労働日の賃金の75%を下回らない金銭を使用者は労働者に対して支払うものとする。
第1項に基づき事業を休止する日より少なくとも3労働日前に、使用者は労働者および労働監督官に対して
文書で通知するものとする。
不可抗力に基づくものでないこと
「通常どおり事業の運営をできなくさせるほどの打撃的な結果を使用者の事業の運営に対してもたらす重大な何らかの原因で、
使用者が一時的に全部または一部の事業を休止しなければならない必要性が存在する場合」が不可抗力により生じたもので
ないことが要件となる。
不可抗力とは、会社が合理的な努力をしても制御できないような事情を意味し、天災、火災、暴動等々が含まれる。
なお、不可抗力により会社が休業の必要性に陥った場合には、会社は労働者に就労を提供できないことにつき責任を
負うべき状況にはないため、給与の支払義務を負わないこととなる。
2011年に発生した洪水のケース
今回の洪水に関して、「不可抗力」に基づくものとすることは難しい。
最高裁にて洪水を「不可抗力」としなかった判例があるあるため。
「不可抗力」に基づかない場合、会社都合で休業しているという概念のため、賃金の75%以上を休業補償として
支払うことが望ましい。
賃金:定額で支給されているもの。
例)基本給、食事手当て、生活手当て(COLA)など。
解雇に関して
自然災害が解雇の正当事由とならない。
業績悪化のため(操業できず)人員削減→会社都合によるもの
1解雇をする場合は、解雇者選定の公平・客観性が必要。
2事前通知(一賃金支給日前)、解雇補償支払いの義務がある。
上記のように休業補償を支払うことが望ましいとの見解ですが、今回は未曾有の洪水のため、
タイ政府が今後どのような対応・支援策を発表するのかに注目されるところです。
この度、タイでの洪水の被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
パーソネルコンサルタントでは被災された方々に支援を行なうため、弊社オフィス内で募金活動を行なっております。
寄付していただいた義援金は、タイ赤十字社を通じて、被災者救済のための救援活動及び復興支援活動等資金として
活用していただきます。
被災地の一日も早い復興を心より祈念しております。
小田原 靖
タイ王国和僑会副代表幹事PERSONNEL CONSULTANT MANPOWER (THAILAND) CO., LTD.代表取締役
会社のwebサイト:http://personnelconsultant.co.th/
紹介ページ:https://waoje.net/db/bangkok/?p=165